奈良時代に病気等、悪い事から身を守るおまじないの一つに紙や草木などで人の形をしたものを作り、これで体を撫でて病気や災いを移し、川に流す儀式がありました。これが「流しびな」という風習になり、ひな人形の先祖になったといわれています。ひな菊・ひなげしなど「ひな」と付くものは可愛いものばかりですが、平安時代に貴族のお姫様たちの間でお人形遊び「ひいな遊び」が大変流行しました。きっと可愛い人形だったんでしょう。(「ひいな」は「ひな」の古語です。)
現代のひな人形は奈良時代の「おまじないの儀式」と平安時代の「ひいな遊び」が長い間に結びついて生まれたものです。ひな人形は、「流しびな」でもわかるように、ひとりひとりの厄災を身代わる風習を引き継ぐものです。今風に言えば、おひなさまは、マンツーマンで女性を守ってくれる「一生のお守り」なのです。たとえ家族であろうと共有したり引き継いだりするものではありません。